ティファニーやブルガリといった大手ブランドの結婚指輪じゃくても、みんなと違う世界にひとつだけの結婚指輪、もしくは婚約指輪を作りたいと思っている方、多いのではないでしょうか?そこで候補に挙がってくるのはオーダーメイドウェディングリング。若い人に有名なオーダーメイドリングを作れるブランドと言えばケイ・ウノあたりでしょうか。
さて、オーダーメイドリングですが、ネットで検索すれば「成功・大満足」という評価の裏に、同じ程度「大失敗・やらなければよかった・後悔しかない」と言う意見もあるのが世の常です。筆者はリングではないですが似たようなあるモノのデザイナーなので、このように意見が分かれること、すごーーーく理解できます。なぜ完成品が「イメージと違う、ダサい!」となってしまうのか。紐解きたいと思います。完成形がこの世にないものを作って買うことは、ある程度のリスクは覚悟しなければならないのは当然です。しかし、その失敗の可能性は購入者が知識をつけることでいくらか防ぐことができるのも事実。取り返しのつかない事態になる前にオーダーメイド結婚指輪・婚約指輪を作る前に注意点を見ていきましょう。
★目次★
オーダーメイド結婚指輪 デザイン要素を盛り込みすぎて失敗
オーダーメイドジュエリー(リング)で最もありがちな失敗は、オリジナリティを追求して個性的すぎるデザインにしてしまうこと。(まぁ元々既製品が嫌って言う人がオーダーメイドを選ぶから、ありがちなのは当然なのですが・・・)
例えば結婚指輪だと、2人の思い出を小さい指輪に込めようとしてデザイン要素を詰め込む失敗。
「東京タワーと海に沈む夕日をみながらプロポーズされたから、東京タワーのアミアミ感と、海の波打つ感じ、さらに夕日を連想させる丸みのあるデザイン要素を入れて・・・」なんてやってると出来上がった指輪はゴッテゴテの痛々しい指輪になります。それ、一生つけるんですか??中2ですか?って感じの。新婚ホヤホヤで頭がお花畑、金銭感覚も麻痺している段階ではよくありがちなミスなので十分にご注意を。シンプルすぎて失敗というより、ゴチャゴチャしすぎて失敗という例が圧倒的に多いです。そういうカップルがいざ完成した指輪を見て「イメージと違った。最悪。ダサい」と言う理不尽なネガティブキャンペーンする例が後を絶ちません。
デザイナーにデザイン丸投げはオーダーメイドリング失敗・後悔の元
「デザイナーにデザインしてもらうから~」と丸投げは実は失敗の元。デザインのことに口出しするのは申し訳ない…と遠慮してあまり言わない控えめな人もいると思うのですが、それは結構困るんです。購入者側もある程度作ってもらいたい指輪のイメージを固めたほうがいいです。「かわいい感じので~」だけ伝えても、どんな感じの「カワイイ」か人によって定義が違うのでさっぱりです。そのためにイメージに近い指輪の写メやゼクシィの切り抜きを何枚か用意して持っていくのが一番オススメ。イメージの相違が起こりにくいです。この辺の感覚は美容院のヘアカットと同じと思ってもらって構いません。
それに、事前にイメージを固めていかないと、何枚もデザインを書かせ「コレも違う、アレもなんか違う」と迷うものです。その度にデザイン料も払わないといけません。(有名どころのケイ・ウノはデザイン無料だそうですが、やりすぎると失礼)デザイナーもイライラするし買う側もどんどんお金なくなるし、百害あって一利なしです。
デザイナーとのイメージ共有不足、相性不一致で失敗・後悔
また、デザイナーを購入者が選ぶということも重要。(店によっては難しいかもしれませんが。。。)
もちろんどんなデザイナーであっても、技術が確かであること、かつ感性が豊かでお客様からの意見のヒアリングが上手であることは大前提。ですが、やはりデザイナーも人間なので、得意なデザイン、苦手なデザインがあるのは当たり前です。苦手なデザインだってデザイナーだったらしなさいよ!と思うところですが、そのデザインが得意なデザイナーに変えたほうが話が早いです。方法としては、そのデザイナーが実績として出がけた作品例などたくさん見せてもらうこと。(この作例のことをポートフォリオといいます。)そのデザイナーが得意なデザインのタイプや、自分が作りたいイメージを再現してもらえそうかなどわかると思います。
デザイン通りだけど完成した指輪がイメージと違う!似合わない
指輪って、イメージ画ではすごく素敵だけど、それが実際にリングの形になる段階、さらに指にはめてみる段階では相当イメージが違ってくるものです。正面から見たイメージだけでなく、3Dで捉えられているかが重要です。0.1mmの違いでも指輪ほど小さいものだと変わるものです。またその指輪が完成してプラチナもしくは金色の輝きを放った時どんなイメージなるのか。最近ではモニターで3D画面、フルカラーでイメージを見せてくれる店も多いですが、でここまで頭の中で描けたら大きな失敗はしないでしょう。
最終的にその指輪をはめるのはゼクシィのモデルの美しすぎる指ではなく、一般人であるあなたの指です。モデルの指はどんな指輪はめても大抵似合いますから笑 当たり前ですが、完成するまで一度もはめることができないので想像力をフルに働かせるしかありません。
オーダーマリッジリング(結婚指輪)に関するまとめ
上記のことから、オーダーメイドウェディングリングを失敗・後悔せず成功させるためには、デザイナーだけはなくオーダーするお客さん側もある程度のセンスと理解が必要だと思うのです。もっと細かく言うと、デザイナーの提案した紙上でのデザインや蝋でできた実際の形のレプリカのものを、実物として想像し、自分の指につけたときに似合うかどうかまで想像する力ってことです。この“完成作品を予測する力”を養うためには、既製品の結婚指輪をなるべく多くつけて感覚を掴むことが一番早くて確実です。オーダーリングを注文するから既製品は一切見ない、じゃ、失敗の元ですよ。デザイナーに丸投げするなら完成してから文句は言えません。
しかし、こだわりすぎてすっごい細かいところまで突っ込んでしまうのも考えもの。ずっとつける指輪なので耐久性も考慮しなければならないし、素人がゴチャゴチャわかったような口を言うのはデザイナーにとって仕事がやりにくいもの。下手なこだわりが強すぎるデザインは完成までに難航を極め失敗しがち。まとまりなく素人っぽさが出るデザインになる元です。経験者であるデザイナーの腕も信じてあげることも重要ですよ。このさじ加減が難しいところですけどね。
ゴチャゴチャ考えるぐらいだったら結婚指輪、失敗の少ない既製品でいいや…と諦めてしまう前に!世界に一つの指輪を作りたいと思った気持ちを潰してしまうのはもったいないですよ。その価値観を持っているのだったら、オーダーで作って完成した指輪はずっと大切に、長く愛することができるはずですから。
この記事を読んだ人は、読む前よりずーーっとうまくお店にオーダーできるようになってるはずです!恐らく一生に一度であると思われるマリッジリングという買い物。悔いのないように選びたいですね。