みなさん、ナプキン・タンポンに続いて第3の生理用品【月経カップ(生理カップ)】をご存知でしょうか?海外では随分前からかなりスタンダードなものになっていますが、日本ではまだまだ浸透していません。簡単に言えばシリコンでできたカップ状のブツを膣に挿入して経血を受け止める商品です。これのメリットがすごいって話で最先端をいく人たちの中では話題。筆者もそれにあやかろうとアマゾンでポチった次第でございます。
★目次★
月経カップのメリット<<<取れない・出せなくなった恐怖
ざっと月経カップのメリットを述べると以下のような感じになります。
・どろっと出る感じがない
・値段は3千円以上と高いが、消耗品ではなく繰り返し使えるのでランニングコストがかからない
・旅行などの外出時に生理用品を持っていかなくてもいい
・トイレのたびにゴミが出ないので地球環境にも優しい
・災害時も安心!(これはかなり嬉しい。緊急避難用バックに一つあってもいいレベル)
・ナプキンのようにムレない
・ナプキン交換時のようなガサガサ音がない
・月経カップをつけたまま排尿や排便ができる(タンポンでは汚物が紐につくので無理)
・経血が空気に触れないので生理独特の匂いがない
・きちんとつければ違和感がない
上記のようなメリットづくし!!!すごい!画期的!月経カップがある時代に生まれいてよかった!と思っていたんです。取り出す時までは。こんな素晴らしいメリットもブチ壊すほど、最大にして最強の恐怖である“取れなくなった”問題が出てきたのです…かなり情けない地獄絵図でしたよそりゃあ。結果的には取れたんですが、その顛末をお話ししましょう。
エヴァカップVSメルーナカップ 取り出しやすい種類は?
筆者が購入した月経カップの種類は初心者にもおすすめと言われるエヴァカップ(EvaCup)サイズ1(スモール)。トップセールスだったメルーナの月経カップより1,000円ほど高かったですが私はエヴァカップにしました。(時価 エヴァカップ[写真上]:4,806円 メルーナカップ[写真下]:3,888円)
どうせ買うなら多少高くても使い勝手がよく長く使えるものを、との思いからです。アマゾンヘビーユーザーの私は売れ筋ランキングを見るだけでなく良い評価・悪い評価の口コミまで全て読むのが主義。その中で自分の価値観に合うものを選ぶという戦略です。
メルーナカップはステム(しっぽの部分)の部分がリング状になっており膣から取り出しやすいという口コミに心が揺れたのですが…「シリコンが柔らかく、中でカップが開きにくく漏れてしまった」「漏れるのでナプキンは必要」と言う口コミが多いのがどうでも気になりました。それに比べエヴァカップは弾力性に富み、カップが膣で開きやすく漏れないという口コミが多かったのです。筆者はナプキンが大嫌いです。オムツみたいだしムレるし動きにくいし。ナプキンが嫌だから月経カップを買おうと決めたのにナプキンも併用しなきゃいけないんだったら意味ない!ってことで取り出しやすさのことはまず度外視してメルーナではなくエヴァカップを選びました。が…それが運のツキでした…。全然取れないんです。後述いたします。
月経カップ 入れるのは少し怖いけど割と順調!パンチダウンフォールドがおすすめ
最初に煮沸消毒をした後、いざ挿入…!こんな大きい異物を体内に入れるのか…と初体験さながらの恐怖心。しかしせっかく5千円近くかけて購入したもの。負けてはいけない!入れやすい折りたたみ方をネットで学び、試してみました。挿入時にはいろんな折りたたみ方があります。(以下画像)
すみません、一番右はふざけました。こんなかわいい月経カップあったら欲しい。血まみれになるけどね。
それにしても、折りたたみ方の名称がCフォールド、パンチダウンフォールド、セブンフォールドとは…プロレス技の名前のようでカッコいい!!!!!っていうかこんなカッコいい名前つける必要あるか?!というのはどうでもよくて、膣口まで全ての形で入れて試しましたが、一番いいのはパンチダウンフォールドでした。挿入するときのサイズが小さくて入れやすいし、縁を少し折り畳んでるだけなので「ぱこっ」という感じで膣内ですぐに開いてくれます。Cフォールドは膣の入り口が相当広がらないと裂けるんじゃないかってぐらい入れにくかったです。どの折り方にも言えますが、躊躇せず思いっきり折ることがコツです。破れたりはしないので。コツさえ掴めば入れるのは割と簡単でした。初めて入れる時は経血の量が多い2日目、3日目あたりがオススメです。滑りがいいので入り口まで入れたらスルッと飲み込まれるように入ります。
月経カップが取り出せない恐怖!膣内で見つからず出せない!婦人科に行くか!?
前置きが長くなりましたが、ここからが本題です…。あろうことか初めての月経カップなのに寝る前に入れて、翌朝取り出そうとしたのです。(蒸れる夜用ナプキンが大嫌いなので)しかも平日なのに。朝になって、取り出そうとすると……取り出せない!!!え!?月経カップが膣内にない!!??と、大パニック。ぴょこんと出ているはずのステム部分(しっぽ)がないのです。指を入れても見つからない…相当奥にいってしまったのか?寝ている間に寝返りとかしてる内に子宮まで到達したのか?悪い想像が頭を駆け巡ります。50分後には部屋を出て会社に行かなければならない状況。焦りまくります。焦るほどに締まる膣。緊張すればするほど体が硬くなって逆効果だそう。説明書を読むと、「万一、取り出せなくなったら婦人科に」と書いてあります。え、絶対、万一じゃないですよね。10分の1、いや5分の1ぐらいの確率で取れなくなる人いるやろ!と説明書に対して怒りをぶつけるしかなかったです。もし婦人科に行くとしたら受付でなんて言うんだ?月経カップを使ってみたものの取れなくなったから取って欲しいです、なんて恥ずかしすぎやしないか?生理中だから診察台も血で汚してしまうだろうし気が引ける。そもそもまだ日本で浸透していないから「月経カップが取れなくなって婦人科行きました」なんて人滅多にいないだろうし。。。婦人科の先生や看護師たちの休憩時間にネタにされて笑われるんじゃないか?など一瞬の間に想像を繰り広げました。しかし恥かくことよりも一番大事なのは自分の体。一回会社に行ってしまったら10時間は家に帰れない。昨日の夜からカップ入れっぱなしだから計算すると17時間入れることになる。入れ続けていい上限は12時間だから相当危険!!!月経カップではまだ症例がないけど、もしかしたらTSS(トキシックショック。敗血病の一種)で死ぬかもしれない!!と背筋が凍る思いでした。
もう会社は午前休を取って婦人科に行こうかと頭をチラつきましたが、まだ時間は50分ある。化粧する時間はもうないから、すっぴん+マスクで会社に行く覚悟を決め取る作業に専念することに。
正しい取り方は、
①いきむ
②ステムを触りステムづたいにカップの底を人差し指と親指で握る
③握ったままそっと引き抜く
です。
体位はスクワットスタイル、ヤンキー座りスタイル、騎乗位スタイル(すみません)と色々ありますが、一番疲れず取り出しやすいのが石原裕次郎スタイルとのこと。
これね。ごめんなさい石原裕次郎さんこんな例えで使って。
そのままいきみました。いきむとはつまり大便をする時と同じ感覚。そのまま大便が出そうです。ずっといきんでなきゃいけないからかなり大変。大して暑い時期でもないのに、全身から汗が吹き出し、顔は真っ赤。黄昏ながら海を見つめる石原裕次郎とはほど遠い。どちらかといえば漁船でマグロを一本釣りする漁師になった気分です。
格闘すること10分…
すると…いました!マグロ…じゃなくてステムが!!!人差し指にようやく先端が触れたのです。
しかし、ここからが本当の勝負でした。私、膣に人差し指しか入れてなかったのです。引き抜くためにはステムを膣内で摘まなきゃならない。始めに言っておきますが、親指と人差し指が同時に膣に入れられない人は最初から月経カップ使わない方がいいです。何を隠そう、私も同時に入れられない人間なのです。膣が狭いと言うより、指が短くて太いのです。参考までに人差し指のリングサイズは11号です。絶望しました。人差し指+親指+ステム部分の直径を膣口に…!?無理!
どんどん乾いて濡れなくなってくるので、水で手を濡らしながら頑張りました。痛い…膣がすでにヒリヒリします。その結果、なんとか人差し指と親指でステムを握ることに成功したものの、中はヌルヌルなので指が滑って取れない。ステムにある溝なんてほぼ無意味です。あろうことか、月経カップを使うときは爪は短くないといけないのに、常にジェルネイルをしているので少し伸びていました。なのでステムをつまむ時爪の中に膣壁を巻き込んで「痛っ」となってはステムを離す…を繰り返し。(ジェルネイルは自宅の爪切りで簡単に切ってはいけないので切ることはできませんでした)家を出る時間まであと15分。それでも何度かつまんでは離すを繰り返すたび、徐々に膣の下の方に降りてきてくれました。最後に大便が本当に出るんじゃないかと言う勢いでいきんだとき、体外にステムが出てくれて、その隙にカップの下部を掴めました。
ズッ・・・ポン!と言うなんとも小気味良い音を立て取り出すことに成功しました!!!!その達成感と言ったらマグロを釣り上げるよりも上なんじゃないかと思ったほど。取れた後は頭がクラクラして足もガクガク。まともに立てないほど。ぼーっとしました。出産後ってこんな感じなんだろうかと、独身彼氏なしのくせに感傷に浸ることができました。気付くと家を出る時間まで残り5分。つまり45分かけてカップを取り出したことになります。そりゃ疲れるわ。ミッションインポッシブルのようでしたね。
まとめ 取り出せない以外にも恐怖は続く…月経カップはいらない?捨てるか?
取り出した後にも恐怖は続きます。まず自分の経血を液体の状態で見ること。女性は生理のたびに自分の血を見てるので大丈夫!っていう意見も多くありますが、私にはそれが通用しませんでした。ナプキンやタンポンにつく血とは違って、当然ですが液体のままなのです!それもなぜか透明の液体と経血の二層になっててすごく気持ち悪い…。どろっとしててナメクジみたいな塊もリアルに見える…血液検査で見る血液どころじゃないほど吐き気がしました。そして、取り出す時恐らく爪で何度も傷付けてしまったので膣周辺が痛いのです…。1日でヒリヒリはおさまりましたが、排尿時など大変でした。月経カップを使う際には必ず爪を短くしなきゃいけないことを痛感しました。注意にはそう書いてあったのに、タカをくくってたんですよね…。基本的にジェルネイルしてる人は月経カップを使うのは少し難しいかもしれません。生理に合わせてジェルを一番短い状態にできるなら別ですがね。ジェルって施述から1週間もしたら、膣に入れたらちょっと危ないレベルで伸びますからね。
しかし「こんな辛いことがあったから月経カップをもう使わないか?」と言われたらそんなことはありません。慣れたらもっと取り出しやすくなるかもしれないし、良い意見が圧倒的に多いのは確かですし、何回かこなすごとにどんどん上手になるみたいですから!取り出した後の経血は見たくないですが、初めて生理になった時と同じように徐々に見慣れてくるものなのかもしれません。何より5千円近く出して買ったのに、1回で諦めるなんて許せない!次の生理で再トライしようと思っています。だから捨てませんよ!だけど、今度は時間がたっぷりあるときに取り出そうと思います(笑)。
後で知ったのですが、私が購入したエヴァカップではなくメルーナカップはリング状になっているステム部分に専用の紐をつけることでタンポン化させることも可能なんだそうです。月経カップが取れない恐怖がある人は悪いことに言われないのでこれにした方がいいと思います。私も買い直そうか検討中です。
以上、月経カップが取り出せなくなった顛末をお伝えしました。今度はうまく使いこなせているレポートをお伝えできれば、と心から願っております。
それでは!